2019年06月20日
子供は自分自身の育つ環境を自分で選べない

私達の役目のひとつは、
英会話教育に関する間違った思い込みや知識不足が原因で、
我が子の大切なチャンスを逃してしまって後悔するような親御さんをひとりでもなくす事。
世界の英語教育に周遅れ以上の遅れを取ってしまっていた日本の公教育での英語。
小学校で英語を、という話が出てからさえ、
気の遠くなるような長い年月を経なければ、
実際にすべての子供達に英語を学ぶチャンスが与えられる時代は来ませんでした。
そんな首が伸び切ってしまうほど待った後に始まった小学英語ですが、
まだまだ残念ながら改善してもらいたい事だらけ。
それでも、一歩前に進んだ事をまずは喜ぶべきなのでしょう。
ヒトという社会的動物として生まれてきた限りは、
生まれたコミュニティで使われている言語を母国語としてしゃべる事は、
基本的に誰にでもできる能力。
決して、地アタマの良い特別なヒトだけができる特殊能力ではない。
社会的動物であるヒトという生き物は、
生まれてすぐからしばらくの間は、
どんな言語でも、どんどん習得するというすばらしい能力を持っているのです。
あかちゃん時代に英語にたっぷりと囲まれて育てば、
そして同時に、日本語の量を減らすような愚行をしなければ、
英語をしゃべる事など、どの子にもできるカンタンな事なのに、
それを知っている親の所に生まれてきて環境やチャンスを与えられて育った子と、
まったく知らない親の所に生まれてきた子。
その子の「英語学習人生」の違いは果てしなく大きいのを見ているから、
どんな子にも、なんとかチャンスと環境を与えてあげたい。
中には、今のこの時代になってさえ、
日本語もしゃべれないのに英語は早過ぎる、なんて、
本気で言う人達までいるのを見ると、
その家に生まれた子供達が心から気の毒になるのです。
おかあさん、おとうさん、
子供は、自分が育つ環境を自分では選べない存在。
どうか、子供に必要な環境を、
年令によって最優先するべき事を、
正しく知って子育てしてあげてね。
過ぎてしまった時間は取り戻せないのだから。
大きくなってしまった我が子が、
英語で苦労し始めてから駆け込んで来る相談を受ける度に、
この親御さんに、もっと何年も前にお会いできてたら、ともどかしく思うのです。