2018年03月05日
できない子ではない、ゆっくり学ぶ子供達だ

どんなに子供達がかわいくって、いとおしくっても、
同時に、いくら一生懸命教えても、
やっぱりある一定の割合で、学ぶ事に時間の掛かる子供達がいます。
一般的には、そういう子供達はいわゆる「おちこぼれ」扱いをされ、
今の悪しき流行りで言えば、「中々英検に合格できない子」扱いをされ、
結果的に、英語にコンプレックスを持つ事になります。
語学という、低年齢で開始してこそ実りの多いスキルを教える立場として、
昨今、英会話学習の開始年令が早くなっている事は、みなさんの啓蒙が進んだ証として嬉しいのですが、
一方で、幼い子供達の英語力に「証拠」を求めようとし過ぎるが故に、
不必要なコンプレックスを産んでいる状態を、真剣に案じずにはいられません。
英語をしゃべる、という事だけに特化して言うなら、
日本語をしゃべれている限り、英語も必ずしゃべれるようになります。
励ましでもなんでもありません。
能力的には、しゃべれるようにならない理由がないからです。
それなのに、なぜこんなに大量の日本人が英会話を苦手としているのか。
それは、不必要なコンプレックスがブレーキをかけているから。
英語学習の低年齢化に伴って起きてきているこの、不必要なコンプレックスの低年齢化。
大人になってからのコンプレックスよりもずっと罪深いのです。
できない子ではない、
ゆっくり学ぶ子なのです。
できない子ではない、
知ってるけど出せない子なのです。
Slow learnerさん達を、個性として受け止めてあげる事、
教育する側にその度量と余裕がある事、
保護者がそれを受け入れて笑顔で見守れる事、
これだけで、彼らはすべて救われるのです。
そして、コト英会話に関してだけで言うなら、
地アタマの優劣と、Slow learnerさんであるかどうかは、ほとんど相関性がありません。
つまり、どんなに地アタマがよくっても、可能性があるというコト。
知識として頭の中に英語があっても、それを口から出せない限り同じ結果だからです。
すべての英語教育関係者は、ここをしっかりと知ってもらいたいなと切に願います。