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2008年08月27日

筆記体 第2弾 〜その2〜

筆記体 第2弾 〜その2〜

筆記体は自分の為の文字。
ブロック体は誰か他の人に読んでもらう時の文字。

でも、もっとその前に。

そもそも、まず大前提があるのです。
手書きがよろしくない、という。

英語の文書では、
手書きの物はオフィシャルな物とは認めない、
又は、少なくとも、プロフェッショナルな印象を与えない。

こういう価値観は、
もう19世紀末には当たり前になっていたのです。

あの、チーン!と音を立てて改行するタイプライターですね。
あれで打った物がきちんとした文書という位置づけです。

当時はタイプライターをかなりのスピードで打てるという事が教育レベルや知的さの象徴でもありました。

だからこそ、
学生のレポートもタイプで打ったきちんとした物しか受理しないのが原則。

こういう背景は、
英語を始めとするアルファベット言語圏では共通の価値観です。

このタイプライターが、
段々と電動タイプライターになり、
ワードプロセッサー(「ワープロソフト」ではありません。「ワードプロセッサー」という単独の機械です)になり、
その延長が今日のコンピュータのワープロソフトに発展したのです。


19世紀末には、すでに手書きで手紙を出すのはちょっとダサい、くらいになり、
あっという間に、手書き文字はオフィシャル感をなくして行きました。

同時に、小学校教育の中に、当たり前のようにブラインドタッチが取り入れられたのも自然な流れでした。

私がアメリカの小学校で教壇に立っていた頃も、
小学校低学年でも普通にキーボードを見ないで正式な指のポジションでどんどん打っていました。

そんな文化が背景にあるので、
個人的な手紙でさえ、
丁寧に礼を尽くした手紙はタイプできちんと打った物、
手書きではカジュアル過ぎて相手に失礼、
タイプした手紙の最後に自分のサインを入れるのがベスト、
という習慣と価値観ができあがってきたのでした。

(この項、続く)



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この記事へのコメント
小学5年のときに、我が家にワープロがやってきました。
夏休みの読書感想文を、ワープロで書いて、原稿用紙に印刷して提出したら、先生に怒られました。
「手書きでかきなおしなさいっ!」 笑

でも、当時のワープロはまだ、原稿用紙に印刷するフォーマットとかがなくて、

私、サシで文字間はかって調節して、何回も印刷しなおして、がんばってちゃんと原稿用紙のワクにおさめたのになぁー
手描きより、数倍時間かかったんですけど、、、、笑


そんなことを思い出しました
Posted by ジュンコ at 2008年08月28日 11:58
ジュンコさん、

うわ〜ぁ!
そりゃあ、小学生にはソ〜ト〜な努力の作品だったはずなのに、センセ〜、しっかりほめてあげなきゃあ、ね!

でも、そういう価値観の根強い時代っていうのと、手書き文化の日本語というバックグラウンドが言わせたのでしょうね。
Posted by みーせんみーせん at 2008年08月31日 19:08
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